『軍艦島グラフィティ』が出版された時
閉山当時中学生の方から連絡がありました。

「友達からもらった手紙の中に
ちょうど社会の授業で強制労働があったおかげで
イジメられて泣いている。と書いてあって、それを読んだら恐ろしくなって、
自分が端島(炭鉱)出身だと言えなくなってしまった。
この本を読んでやっと胸のつかえがとれた。
やっとふるさとの事が少しは自慢できるようになった・・・」。

戦時中、韓国や中国人を差別していたのは炭鉱の人たちだけではない。
日本人のほとんどがそうだと聞いている。

強制労働だって炭鉱以外にも、鉱山、造船、農業、
その他いろいろな所であっていたのだ。
なのに、戦後何十年もたって、戦後生まれの人に対して
炭鉱=強制労働=その人間は差別をする悪い人間とジャッジする。
制裁をくわえる事で自分は正義の見方のつもりらしい

あんたら自分がやっていること解かってるのか?
そういう人間も戦時中差別していた人間と同類である。

いつかは、高島のお寺に行って埋葬されている、
未だふるさとの地に帰る事のできない方達の墓前に、手を合わせたい


(※2003年9月にお参りできました。)
3.島の傷跡