手作り石鹸と手作り化粧品について 苛性ソーダを使わずコールドプロセス製法並の高級石鹸に近い石けんを作る方法 クエン酸リンスの作り方と使い方 |
苛性ソーダを使わずにコールドプロセス製法並の高級石鹸を作る方法 【超〜簡単!手作り高級石けんの裏ワザ】*レンジでリメイク石鹸作り* 市販の安い石鹸は肌にはなんの役にもならず、ただ固めるためだけに必要な牛脂やパーム油が使われており、鹸化率は98%で肌にオイルが残らないよう作られています。これはしっかり洗浄はするものの、洗いあがりがサッパリしすぎて乾燥肌や敏感肌にとっては皮脂を根こそぎ奪われる事となり、それがパサつきの原因になります。 一方、高級石鹸や自宅で作るコールドプロセス製法の手作り石鹸には、空気中の水分を取り入れるグリセリンがたっぷり含まれており、鹸化率を90〜95%に下げて、主にメインオイルに使われている皮脂に近いオリーブ油を残したり、あえてスクワランやホホバオイルなどの高級オイルを足したりして、過剰オイルが含まれます。それゆえ洗いあがりもしっとりスベスベになるんですね。 つまり科学的には。石けん素地にグリセリンと精製オリーブオイル等の高級キャリアオイル5%〜10%を追加すれば、高級石鹸が簡単にできるということになります。 |
【作り方】 ここでは家庭で余っている市販の安い固形石鹸を粉砕して作る方法を記載します。作りなおす石鹸のことをリバッチ石鹸・リメイク石鹸とも言います。 <材料> ●固形石鹸100g ●精製水100ml(石鹸と同量) ●グリセリンまたはBG 5g~10g(石鹸の5~10%) ●精製オリーブオイル 春夏用5g/秋冬用 10g (石鹸の5〜10%) お好みで♪ (他・スクワラン・ホホバ油・椿油等、酸化しにくいキャリアオイルでも良い♪) 市販の固形石鹸を1〜2mm間隔でスライスし、更にみじん切りにして細かくしたものを、レンジOKの耐熱容器に入れます。(ピーラーやおろし器で細かく摩った方が溶けやすいけど、切った方が安全で早い) 精製水をレンジで過熱して熱湯を作ります。 石鹸素地にお湯とグリセリン・精製オリーブオイル投入して、木べらで切ったり練ったりしながらペースト状に近くなるまで混ぜます。*泡立てないように注意。 途中で冷めてきたらレンジ500wで30秒ごとに温めながら、まんべんなく混ぜていきます。これを何度か繰り返すと水分が飛びます。(ホットプロセス製法) 栗きんとんやマッシュポテトくらいの固さになったら容器に入れて、底をトントンと叩いて形を整えながら空気を抜き、最後に表面をヘラで平らにします。 1時間ほど放置し、冷めたら蓋をして、冷凍庫へ入れ1時間ほど寝てもらいます。 冷凍庫から出して5〜10分くらいすると容器の表面に結露がつきますので、石けんがスポッと型出しできます。 表面についた水分を拭き取って、好きな大きさに切って すぐ使っても良いけれど、水分が飛んで固くなるまで2日〜1週間くらい、風通しの良い部屋で乾燥させます。 溶け残りや気泡が入ってフワフワしていますが、これも御愛嬌♪ 乾燥して行くうちに、だんだん小さくなって固くなります。 器具を揃えてから、石けんを作り、片づけが終わるまで、約3時間でした。 90gの固形石鹸4個使用で、牛乳パック2つを重ねたモールド(型)に入ります。 4センチ間隔で5個が使いやすい。 ケーキ用の型を使ったり、食紅・ココア・抹茶等でカラフルに色付けしても楽しいです♪ |
【使用後の感想】 [固さ]:出来たてはふわふわして軽く柔らかくて気泡もあるので、水分を吸収しやすく溶けやすいです。しかしベースがハードオイル(牛脂・ココナッツ油)90%〜95%なので、オリーブ油メインの本格手作り石鹸に比べると溶け崩れはほとんどありません。 数日間は乾燥させた方が良いです。 [香り]:石鹸の香りが強いので、精油を10滴入れてもあまり匂いませんでした。 [泡]:市販の石けんと変わらず、きめ細かく持続性のあるふわふわの泡ができます。 [体]:入浴中は肌の表面にオリーブオイルの油膜がべっとり貼りつく感じがあったけれど、湯あがり後は肌になじんで、しっとりサラッとすべすべになりました。 [髪]:泡立てネットで作った泡で洗います。洗っている時には少しキシミを感じたけれど、クエン酸リンスと、ドライヤーで乾かした後に精製オリーブ油を1滴なじませたらサラサラになりました。髪用に作るのなら精製ホホバオイルが軽くてサラッとするのでお勧めです。 [洗顔]:お湯洗顔の場合はモチモチの泡洗顔でほぼスッキリ落ちました。洗浄力の高いオリーブ油がメインの手作り石鹸に比べると、元がハードオイル(牛脂・パーム油)の浴用石けんなので洗浄力はイマイチ。 洗い後は、しばらくしっとりしています。乾燥しないうちに手作りの化粧水と蜜ろうオイルクリーム等で肌を保護するとパーフェクト! 冷水での洗顔ではスッキリと落ち切れていない感があり、肌にべっとり貼りつくオリーブ油に違和感あり。ハードオイルがベースなので冷水洗浄にはあまり向きません。 [保管]:通気性のある紙箱や木箱に入れて冷暗所に保管し、1年以内に使い切ってください。(冷蔵庫保存は不可) ラッピング袋に入れる場合は、耐油性のペーパーに包み、ビニール袋は通気性を保つためにパンチで穴をあけてください。 コールドプロセス製法を好む手作り石けんマニアからすると、かなり邪道な作り方だけど、苛性ソーダが薬局で買えなくなったら、この方法で作るしかありませんね。(^_^;) <補足情報> わざわざ固形石鹸を削らなくても、石けん素地という最初から粉状になっている石鹸があって便利です。こちらは少量の水といっしょにはビニール袋に入れて手でモミモミするだけで良いので、とても簡単に作ることが出来ます。詳しい作り方は石けん素地を販売しているネットショップに載っています。 |
手作り石鹸と手作り化粧品について 苛性ソーダを使わずコールドプロセス製法並の高級石鹸に近い石けんを作る方法 クエン酸リンスの作り方と使い方 |